2026年に火星が地球へ大きく接近する日はいつなのか、ニュースや天文カレンダーを見ながら気になっている人も多いでしょう。
結論から述べると、2026年中に火星と地球の最接近はなく、次回の最接近は2027年2月20日9時13分ごろで、地球と火星の距離は約1億142万キロメートルになると計算されています。
ただし、2026年にも火星が見えないわけではなく、6月以降は明け方の空で見つけやすくなり、7月の天王星との接近、11月の木星との接近、12月の月との接近など、観察や撮影を楽しめる機会があります。
ここでは、地球と火星の最接近と、空で火星がほかの天体と並んで見える接近を区別しながら、2026年の火星の位置や見頃、次の最接近日、肉眼や望遠鏡で観察するときのポイントまで詳しく整理します。
2026年の火星接近はいつ

2026年に地球と火星が最も近づく最接近は起こらず、前回は2025年1月12日、次回は2027年2月20日です。
そのため、2026年は最接近の年というよりも、太陽の向こう側にあった火星が明け方の空へ戻り、少しずつ地球へ近づきながら2027年の観測好機へ向かう途中の年と考えると理解しやすくなります。
一方で、天文情報に登場する「月が火星に接近」や「火星と木星が接近」という表現は、地球との距離ではなく、地球から見た空の中で天体同士が近くに並んで見える現象を指します。
最接近は2027年2月20日
国立天文台の計算による次回の火星最接近は、2027年2月20日9時13分ごろで、地球の中心から火星の中心までの地心距離は約1億142万キロメートルです。
最接近時の火星は視直径が約13.8秒角、明るさがマイナス1.2等になると予測されており、肉眼では明るく赤みを帯びた星のように見えますが、2018年や2035年の大接近ほど大きく見える条件ではありません。
火星と地球は約2年2カ月ごとに接近するため、2025年1月に最接近したあと、次の接近が2027年2月になるという間隔は通常の会合周期に沿ったものです。
2026年だけの日付を探しても最接近が見つからないのは異常ではなく、2026年が二つの最接近の間に位置しているためであり、正確な日時や距離は国立天文台の火星最接近一覧で確認できます。
観測の中心は2027年2月
火星は最接近の前後に衝を迎え、地球から見て太陽と反対方向に位置するため、日没ごろに東の空から昇り、真夜中ごろに高くなり、明け方に西へ沈むという観察しやすい動きになります。
2027年の衝は2月19日から20日ごろに起こり、最接近も2月20日であるため、観測計画を立てる場合は2月20日の一晩だけではなく、2027年1月から3月までを広い観察期間として考えるのが現実的です。
天候や大気の揺らぎによっては最接近日より前後の日のほうが火星の模様を見やすいこともあり、数日の日付差による見かけの大きさより、晴天、透明度、気流の安定、高度の高さを優先したほうが満足できる観察につながります。
肉眼で赤い輝きを楽しむだけなら長い期間観察できますが、望遠鏡で極冠や暗い模様を狙う場合は、火星が高い位置まで昇る時間帯を選び、複数回観察して見え方を比較することが重要です。
2026年1月は太陽の近く
2026年1月9日20時41分ごろ、火星は地球から見て太陽とほぼ同じ方向に並ぶ「合」を迎えるため、1月前後は太陽の明るさに埋もれて観察が難しい時期になります。
合のときは火星が物理的に太陽へ近づくわけではなく、地球から見た方向が太陽と重なる状態であり、地球と火星は太陽を挟んで離れた配置になります。
太陽の近くにある天体を双眼鏡や望遠鏡で無理に探すと、誤って太陽を視野へ入れて重大な目の事故につながる危険があるため、日の出前後や日中の探索は避けなければなりません。
2026年の火星観測は1月から急いで始める必要はなく、太陽から見かけ上離れて明け方の空へ姿を現し、十分な高度を確保できるようになるまで待つのが安全です。
春から明け方へ戻る
合を過ぎた火星は太陽の西側へ移動し、春になると日の出前の東の低空へ少しずつ姿を見せますが、初期は空が明るくなる直前に昇るため、肉眼でも見つけにくい状態が続きます。
低空では大気を通る距離が長くなり、雲、霞、街明かり、建物、山などの影響を強く受けるので、計算上は地平線より上にあっても、実際の観察では見えない場合があります。
春の段階で火星を探すなら、東から南東の空が地平線付近まで開けた場所を選び、惑星の位置を表示できる星図アプリで日の出時刻と火星の高度を確認してから観察すると効率的です。
この時期の火星は2027年の最接近時より暗く小さいものの、数週間おきに同じ時刻と場所から観察すれば、背景の星座に対する移動や日の出前の高度変化を実感できます。
6月は細い月が目印
2026年6月の火星は未明に東の空から昇り、日の出1時間前には東の低空で赤みを帯びて見えますが、高度が低く薄明の明るさにも埋もれやすいため、単独で探すと迷うことがあります。
6月13日には細い月が火星へ近づいて見え、火星は約1.3等の明るさになるため、月の位置を手掛かりにすると火星を見つけやすくなります。
月は非常に明かりにすると火星を見つけやすくなります。
月は非常に明るいので、まず肉眼で細い月を見つけ、そこから周囲をゆっくり探す方法が有効ですが、地平線付近に雲がある場合や空が白み始めた場合は見えにくくなります。
観察場所へは日の出直前ではなく余裕を持って到着し、暗いうちに方角を確認したうえで、太陽が昇る前に双眼鏡や望遠鏡の使用を終了することが安全面でも大切です。
7月4日は天王星と並ぶ
2026年7月4日ごろには、火星と天王星が地球から見た空の中で約0.3度まで近づいて見えるため、火星の接近情報として注目される可能性があります。
約0.3度は満月の見かけの直径よりも狭い間隔ですが、これは火星と地球の最接近ではなく、遠く離れた二つの惑星が偶然ほぼ同じ方向に見える現象です。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 時期 | 2026年7月4日ごろ |
| 見える時間 | 未明から明け方 |
| 方角 | 東から東北東の低空 |
| 見かけの間隔 | 約0.3度 |
| 火星 | 肉眼で確認可能 |
| 天王星 | 双眼鏡以上が便利 |
火星は比較的見つけやすい一方、天王星は暗く肉眼での確認が難しいため、双眼鏡や低倍率の望遠鏡を使い、火星の近くにある星図上の位置と照合しながら探すとよいでしょう。
11月16日は木星と接近
2026年11月16日には、火星と木星が明け方の南の空で約1度12分まで近づいて見え、明るい二つの惑星を同時に楽しめる観察機会になります。
木星は火星より明るいため、最初に木星を見つけてから、その近くにある赤みを帯びた火星を探すと、惑星観察に慣れていない人でも位置を判断しやすくなります。
- 観察日は11月16日前後
- 時間帯は明け方
- 方角は南の空
- 間隔は約1度12分
- 肉眼でも観察可能
- 双眼鏡なら同一視野を狙える
国立天文台による惑星接近の日付は日本時間で示され、前後1日から2日程度は近い状態を楽しめるため、当日が曇った場合でも前日や翌日に観察する価値があります。
12月は見やすさが増す
2026年12月になると、火星は2027年2月の最接近へ向けてさらに地球との距離を縮め、夏よりも明るくなり、夜の早い時間帯から観察できる方向へ条件が改善していきます。
12月27日の夜半ごろには東の空で月が木星の近くに見え、翌28日には月が火星へ近づくため、月、木星、火星の位置関係を二晩続けて追うことができます。
東京では12月28日の23時ごろに火星の高度が約20度となる見込みで、夏の明け方に低空の火星を探す場合と比べると、時間帯にも高度にも余裕が生まれます。
ただし、冬は気温が低く、望遠鏡のレンズの曇りや観察者の冷えが問題になりやすいため、防寒着、手袋、結露対策用品、温かい飲み物などを準備し、安全な場所で観察することが大切です。
2026年の火星を時期別に追う

2026年の火星は、1月の合から始まり、春に明け方の空へ戻り、夏から秋にかけて少しずつ観察しやすくなり、冬には2027年の最接近を意識できる明るさへ向かいます。
一年を通じて同じ見え方をするわけではなく、観察できる時間帯、方角、高度、明るさが大きく変わるため、季節ごとの特徴を知っておくことが重要です。
特定の日だけを待つより、数カ月おきに火星を観察して位置や明るさの変化を記録すると、地球と火星がそれぞれ太陽を回っていることを実感しやすくなります。
1月から4月
2026年前半の火星は、1月9日の合を中心に太陽と近い方向に位置するため、1月からしばらくは観察に適さず、春に入ってから明け方の低空へ戻ります。
日の出前に火星が地平線より上へ出ていても、太陽との角度が小さい時期は空の明るさに負けるため、星図上の出現と肉眼での見やすさは同じではありません。
| 時期 | 火星の状態 | 観察判断 |
|---|---|---|
| 1月上旬 | 太陽に近い | 観察を避ける |
| 1月9日 | 合を迎える | 観察困難 |
| 2月 | 明け方側へ移動 | まだ低い |
| 3月 | 東の空へ戻る | 上級者向け |
| 4月 | 離角が広がる | 開けた場所が必要 |
この期間は火星そのものを長時間見るよりも、観察場所の下見、星図アプリの操作練習、双眼鏡のピント調整、望遠鏡の組み立てなど、夏以降に向けた準備期間として活用するのが向いています。
5月から8月
5月から8月の火星は日の出前の東側に見え、月日が進むにつれて太陽より早く昇るようになるため、春よりは探しやすくなりますが、観察時間は主に早朝です。
6月の細い月との接近や7月の天王星との接近は位置を把握しやすい機会となり、同じ場所で継続的に観察すれば、火星が背景の星々の間を移動する様子も確認できます。
- 東側が開けた場所を選ぶ
- 日の出時刻を事前に調べる
- 薄明前に観察を始める
- 細い月を目印にする
- 7月は天王星も探す
- 太陽が昇る前に機材を片付ける
夏は気温が高くても明け方に湿度が上がり、レンズが曇る場合があるほか、低空の火星は大気の揺らぎで像が不安定になりやすいため、高倍率を無理に使わないことが観察のコツです。
9月から12月
9月以降は火星が太陽からさらに離れ、日の出よりかなり前に昇るようになるため、観察できる時間が長くなり、暗い空の中で赤い輝きを見つけやすくなります。
9月から10月には月が火星や木星の近くを通る機会があり、11月16日には火星と木星が約1度12分まで接近して見えるため、肉眼や双眼鏡で位置関係を楽しめます。
12月下旬には深夜の東の空で火星を観察でき、2027年2月の最接近まで残り約2カ月となるため、望遠鏡で継続観察を始める時期としても適しています。
年末からは火星の明るさや見かけの直径の変化が分かりやすくなるので、同じ望遠鏡、同じ接眼レンズ、同じ撮影設定を使って記録すると、最接近へ向かう変化を比較しやすくなります。
最接近と見かけの接近を区別する

火星に関する情報では、地球との最接近、月や惑星との接近、太陽との合、太陽と反対側になる衝など、似ているようで意味の異なる用語が使われます。
言葉の違いを理解しないまま日付だけを見ると、2026年7月や11月に火星が地球へ非常に近づくと誤解したり、最接近日だけが唯一の観測好機だと思い込んだりする可能性があります。
それぞれの現象が何を基準にしているのかを知れば、天文ニュースの内容を正しく判断し、目的に合った観察日を選べるようになります。
地球への最接近
地球への最接近とは、地球と火星の中心間の距離が一連の接近の中で最も小さくなる瞬間であり、火星の見かけの直径や明るさを考えるうえで重要な基準です。
火星の軌道は円ではなく楕円であるため、約2年2カ月ごとに最接近しても毎回同じ距離にはならず、接近する季節によって大接近、中接近、小接近と呼ばれる違いが生まれます。
| 現象 | 基準 | 2026年前後の日付 |
|---|---|---|
| 前回の最接近 | 地球との距離 | 2025年1月12日 |
| 次回の最接近 | 地球との距離 | 2027年2月20日 |
| 火星と天王星の接近 | 空での角度 | 2026年7月4日ごろ |
| 火星と木星の接近 | 空での角度 | 2026年11月16日 |
2026年に起こる天体同士の接近を楽しむことと、2027年の地球との最接近を待つことは両立するため、目的を分けて天文カレンダーへ記録しておくと混乱を防げます。
空で並ぶ接近
月や惑星との接近は、地球から見た天球上で二つの天体の角度が小さくなる現象であり、宇宙空間で天体同士が衝突しそうな距離まで近づくことを意味しません。
たとえば2026年7月に火星と天王星が近く見えても、火星と天王星は太陽からの距離も軌道も大きく異なり、観察者から見た方向が一時的に重なるだけです。
- 肉眼で並びを楽しめる
- 双眼鏡の同一視野に入る場合がある
- 月を位置の目印にできる
- 風景を入れた撮影に向く
- 天体間の実距離とは一致しない
- 前後数日も楽しめる場合がある
見かけの接近は惑星を見つける絶好の機会ですが、地球への距離や火星の見かけの大きさが急激に変化する現象ではないため、ニュースの見出しだけで判断しないことが大切です。
合と衝の意味
合は、地球から見て火星と太陽がほぼ同じ方向になる配置であり、太陽の光に埋もれて火星を観察しにくくなる時期を示します。
衝は、地球から見て火星が太陽と反対方向になる配置で、太陽が西へ沈むころに火星が東から昇るため、一晩の大部分で観察できる好条件になります。
火星の最接近と衝は通常ほぼ同じ時期に起こりますが、地球と火星の軌道が楕円であり、軌道面や運動速度にも違いがあるため、二つの日時は完全には一致しません。
観測者にとっては、最接近が距離と見かけの大きさに関する日、衝が観察できる時間帯に関する日と整理すると分かりやすく、実際の見頃は両方を含む前後数週間から数カ月に広がります。
2026年の火星を見つける方法

2026年の火星は、年初には太陽の近くで見えにくく、夏までは明け方の低空にあるため、最接近時のように誰でもすぐ見つけられる条件ではありません。
それでも、観察する季節、時間帯、方角を合わせ、月や木星を目印として利用すれば、肉眼でも火星特有の赤みを確認できます。
双眼鏡や望遠鏡を使う場合は倍率を上げることだけを目的にせず、火星を安全に導入し、大気の状態に合わせて見やすい倍率を選ぶことが重要です。
肉眼で探す
肉眼で火星を探すときは、赤やオレンジ色に見える明るい点を目印にしますが、低空では大気の影響で色が強く変化したり、星が瞬いて火星のように見えたりすることがあります。
一般に恒星は細かく瞬きやすく、惑星は比較的落ち着いて光って見えますが、地平線近くでは惑星も揺らいで見えるため、色や瞬きだけでなく星図上の位置も確認する必要があります。
- 東から南東の空を確認する
- 街灯を直接見ない
- 目を暗さに慣らす
- 月や木星を目印にする
- 星図アプリと照合する
- 数日後に位置を再確認する
同じ時刻に数日続けて観察すると、火星が背景の恒星に対して少しずつ動くため、飛行機や人工衛星、明るい恒星との見分けにも役立ちます。
双眼鏡を使う
双眼鏡は火星を大きな円盤として見る機材ではありませんが、薄明の空や星の多い領域で火星を探したり、月、天王星、木星との位置関係を確認したりする用途に向いています。
倍率が高すぎる双眼鏡は手ぶれが目立ち、見える範囲も狭くなるため、初心者は広い視野を確保できる一般的な倍率から始め、必要に応じて三脚へ固定すると安定します。
| 用途 | 向いている使い方 |
|---|---|
| 火星の探索 | 広い視野で位置確認 |
| 月との接近 | 並びを観察 |
| 天王星との接近 | 暗い天王星を探す |
| 木星との接近 | 二惑星を比較 |
| 低空の観察 | 三脚で固定 |
日の出前に双眼鏡を使用するときは、太陽が昇る方向へ向けないよう時刻を厳守し、空が急速に明るくなり始めたら観察を終了してください。
望遠鏡で観察する
2026年前半の火星は地球から遠く見かけの直径も小さいため、望遠鏡へ導入できても、赤みを帯びた小さな円盤として見える程度で、表面模様をはっきり確認できない場合があります。
倍率を上げれば必ず細部が見えるわけではなく、望遠鏡の口径、大気の揺らぎ、火星の高度、ピント、光軸、観察者の経験などが像の鮮明さを左右します。
最初は低倍率で火星を視野の中央へ入れ、像が安定しているときだけ段階的に倍率を上げる方法が有効で、低空で像が激しく揺れているときは倍率を下げたほうが見やすくなります。
2026年末から2027年初めにかけて継続観察すれば、火星の円盤が少しずつ大きくなる変化を追えるため、同じ機材でスケッチや撮影を残すことに大きな意味があります。
2027年の最接近に備える

2027年2月20日の火星最接近は距離が約1億142万キロメートルとなる小接近で、火星観測史上でも特に近い大接近ではありませんが、肉眼や望遠鏡で火星を楽しめる好機であることに変わりはありません。
最接近日だけに予定を絞ると、曇天や強風、大気の乱れによって観察できない可能性があるため、2026年末から2027年春まで複数の候補日を設定することが重要です。
2026年のうちに観察場所、機材、撮影手順、防寒対策を整えておけば、火星が明るく大きくなる時期に落ち着いて観察できます。
観測計画を立てる
火星観測の計画では、最接近の瞬間を必ず見ることよりも、火星が高く昇り、雲が少なく、大気の揺らぎが小さい夜を選ぶことが重要です。
2027年2月20日9時13分ごろは日本では昼間であるため、その瞬間に望遠鏡を向けるのではなく、前後の夜間に観察するほうが安全で現実的です。
| 準備時期 | 取り組む内容 |
|---|---|
| 2026年夏 | 観察場所の確認 |
| 2026年秋 | 機材操作の練習 |
| 2026年12月 | 継続観察を開始 |
| 2027年1月 | 撮影条件を調整 |
| 2027年2月 | 複数日に観察 |
| 2027年3月 | 変化を比較 |
観察日ごとに時刻、天候、気温、使用倍率、火星の見え方を記録すると、単なる写真だけでは分からない観測条件の違いを振り返ることができます。
撮影の準備を進める
スマートフォンだけで火星を撮影すると、明るい点としては記録できても表面模様を写すのは難しく、望遠鏡と組み合わせる場合も固定方法やピント合わせに練習が必要です。
惑星撮影では短い動画を撮り、比較的鮮明なフレームを選んで重ねる方法が一般的ですが、初めて挑戦する人は2026年中に月や木星で操作へ慣れておくと失敗を減らせます。
- 望遠鏡の光軸を確認する
- ピント調整を練習する
- カメラの固定方法を決める
- 動画撮影の設定を試す
- 記録時刻を統一する
- 予備バッテリーを用意する
火星の自転によって見える模様は時間とともに変化するため、毎回ほぼ同じ時刻に撮影する方法と、同じ夜に時間を空けて撮影する方法を使い分けると、異なる変化を記録できます。
2035年との違い
2027年の最接近は約1億142万キロメートル、視直径約13.8秒角、明るさマイナス1.2等であり、火星が軌道上で太陽から遠い位置にあるときに起こる小接近です。
一方、2035年9月11日23時20分ごろには、地球と火星が約5,691万キロメートルまで近づき、視直径は約24.6秒角、明るさはマイナス2.8等になると予測されています。
距離だけを見ると2035年の火星は2027年より大幅に近く、望遠鏡で見える円盤も大きくなりますが、2027年の接近を見送る理由にはならず、観察技術を磨く機会として十分な価値があります。
2026年から2027年にかけて火星を継続的に観察し、機材の扱い、ピント合わせ、撮影、画像処理へ慣れておけば、2035年の大接近をより良い条件で迎えられます。
2026年は助走期間として楽しむ
2026年中に火星と地球の最接近はなく、次回の最接近は2027年2月20日9時13分ごろで、距離は約1億142万キロメートル、視直径は約13.8秒角、明るさはマイナス1.2等になる見込みです。
2026年1月9日の合の前後は火星が太陽の近くにあり観察しにくいものの、春から明け方の空へ戻り、6月13日の月との接近、7月4日ごろの天王星との接近、11月16日の木星との接近、12月28日の月との接近などを楽しめます。
天文情報で使われる接近には、地球と火星の実際の距離が最小になる最接近と、月や惑星が空で近くに並んで見える接近があるため、何と何が近づく情報なのかを確認することが重要です。
2026年後半から火星の位置や明るさを定期的に記録し、肉眼、双眼鏡、望遠鏡の使い方を練習しておけば、2027年の小接近だけでなく、2035年9月11日に予定されている大接近も一層深く楽しめるでしょう。


