JAXAへの就職を考えたとき、自分の大学からでも採用されるのか、難関大学や大学院の出身者でなければ選考を通過できないのかと不安になる人は少なくありません。
宇宙航空研究開発機構という名称や、人工衛星、ロケット、惑星探査などの高度な事業内容から、航空宇宙工学を学ぶ一部の学生だけが応募できる職場だと思われることもあります。
しかし、JAXAが公式に示している応募資格や職員の専攻を見ると、大学名や宇宙系の専攻だけで応募者を限定しているわけではなく、機械、電気電子、情報、物理、化学、生物、法律、経済、国際関係など幅広い知識が必要とされています。
一方で、採用人数が限られる人気組織である以上、応募資格を満たすだけで内定に近づけるわけではなく、自分の専門性や経験をJAXAの事業と結び付けて説明する力が欠かせません。
ここでは、JAXAの採用大学に関する公開情報、学歴フィルターの考え方、学部卒と大学院卒の違い、文系と理系の可能性、大学生活で準備しておきたい経験までを整理し、現在の所属にかかわらず取るべき行動を具体的に紹介します。
JAXAの採用大学と学歴の実情

JAXAは、採用者全員の出身大学を網羅した公式の採用大学ランキングを公表していないため、特定の大学から何人採用されたかを外部から正確に判断することはできません。
就職情報サイトや選考体験談には大学名が掲載される場合がありますが、それらは一部の回答者をもとにした情報であり、採用者全体の構成や大学別の有利不利を示す統計ではない点に注意が必要です。
まずは公開情報から確認できる事実と、体験談から推測されている内容を分け、自分の大学名だけで応募の可能性を決め付けないことが重要です。
公式の採用大学一覧はない
JAXAの新卒採用サイトには募集職種、応募資格、採用人数、採用フローなどが掲載されていますが、過去の採用者を大学別に集計した一覧や、大学ごとの採用人数は掲載されていません。
そのため、インターネット上で見かける採用大学一覧は、就職情報サイトの会員情報、内定者の自己申告、大学側が公表する就職実績などを独自に集めたものである可能性が高く、公式な完全版ではありません。
| 確認する情報 | 分かること | 注意点 |
|---|---|---|
| JAXA公式採用サイト | 応募資格や職種 | 大学別人数は非公表 |
| 大学の就職実績 | 卒業生の就職例 | 年度や雇用区分の確認が必要 |
| 就活体験談 | 個人の選考経験 | 全採用者を代表しない |
| 研究室の進路情報 | 専攻との接続例 | 研究職以外を含まない場合がある |
採用実績を調べるときは大学名が載っているかだけでなく、いつの情報か、新卒採用なのか共同研究や出向なのか、正規職員への就職なのかまで確認する必要があります。
大学一覧が公表されていない以上、名前が見つからない大学を採用対象外と考えるのではなく、公式の応募資格を満たしているかを基準に判断する方が適切です。
体験談には難関大学の名前もある
民間の就職情報サイトに掲載された内定者や応募者の体験談では、東京大学、京都大学、東京工業大学という当時の名称の大学、早稲田大学、慶應義塾大学、海外大学などが周囲の出身校として挙げられた例があります。
高度な研究開発を行う技術系職種には、専門分野を深く学べる大学院や研究設備の整った大学から応募者が集まりやすいため、結果として難関大学や大学院の名前が目立つことは不自然ではありません。
- 国公立大学の理工系学部
- 理工系大学院の修士課程
- 博士課程を持つ研究大学
- 有力私立大学の理工系学部
- 法律や経済を学べる文系学部
- 海外の大学や大学院
ただし、掲載されている大学名は一部の体験談に基づくものであり、特定大学の学生なら通過しやすいことや、一覧にない大学の学生が不利になることを証明する情報ではありません。
名前の挙がる大学を目標の目安として見ることはできますが、自分との比較に使うより、採用者がどのような研究、活動、志望理由を持っていたかを読む方が選考対策に役立ちます。
学歴フィルターは断定できない
JAXAに学歴フィルターがあるかという疑問に対しては、大学名による足切りを実施していると確認できる公式情報がないため、あるともないとも外部から断定することはできません。
一方で、応募書類には成績証明書が含まれ、大学院修了見込みの応募者は学部時代の証明書も提出するため、学業への取り組みや専門分野の履修状況が選考材料の一つになる可能性はあります。
ここで区別したいのは、大学名だけで判断する学歴フィルターと、担当する仕事に必要な基礎知識、研究の深さ、学習姿勢、論理的な説明力を評価することは同じではないという点です。
専門性の高い応募者が多い選考では、結果的に大学院卒や研究経験の豊富な学生が目立つことがあっても、それだけで出身大学名による機械的な選別が行われているとはいえません。
学歴を気にするよりも、成績や研究内容を質問されたときに、何を目的として学び、どのような工夫を行い、その経験をJAXAでどう活用するかを説明できるように準備することが現実的です。
応募できる学校区分は幅広い
2027年入構者向けの公式募集要項では、大学や大学院だけでなく、短期大学、高等専門学校、専門学校を含む学校の卒業者や卒業見込み者も応募対象として示されています。
採用年度によって卒業時期などの条件は変わりますが、少なくとも応募資格の段階で四年制大学や大学院の出身者だけに限定しているわけではありません。
| 学歴区分 | 応募の考え方 | 準備したい内容 |
|---|---|---|
| 大学学部 | 応募資格を満たせる | 専攻と職務の接点 |
| 修士課程 | 学部卒と同じ採用枠 | 研究の深度や役割 |
| 博士課程 | 高度な研究経験を示せる | 専門外にも伝わる説明 |
| 高等専門学校 | 募集要項上の対象 | 設計や実験などの実践力 |
| 短大や専門学校 | 募集要項上の対象 | 職種に生かせる技能 |
| 海外大学 | 公式FAQで応募可能 | 入構時期や書類の確認 |
応募可能であることと、どの職務にも同じ条件で採用されることは別であり、技術系では研究開発に必要な知識、事務系では制度や組織を動かす能力などが個別に評価されます。
最新の対象年度、提出書類、期限は変更される可能性があるため、応募時にはJAXA新卒採用サイトの採用情報を確認する必要があります。
学部卒にも採用の可能性がある
JAXAの公式FAQでは、大学卒業者と修士課程や博士課程の修了者について、初任給は異なるものの採用枠自体は同じであると説明されています。
したがって、大学院を修了していなければ応募できないわけではなく、学部で身に付けた知識、卒業研究、課外活動、チーム経験などを通じて職務への適性を示せれば、学部卒にも採用の可能性があります。
ただし、学部卒の応募者は大学院生と比較されたときに研究期間が短くなりやすいため、研究の量で競うのではなく、限られた期間にどのような課題を設定し、自分で考えて改善したかを具体的に伝える必要があります。
技術系を志望する場合は、設計、解析、プログラミング、実験、データ処理など、自分で手を動かした経験を整理すると、専門知識を実務に移す力を示しやすくなります。
事務系を志望する場合も、大学での専攻だけでなく、団体運営、予算管理、交渉、広報、留学などの経験から、関係者を動かして成果につなげた過程を説明することが大切です。
大学院卒が目立つのには理由がある
技術系の採用で大学院卒が多いように見える理由には、JAXAの業務が長期的な研究開発、複雑なシステム設計、膨大なデータの解析、安全性や信頼性の検証などを含んでいることが挙げられます。
修士課程や博士課程では、一つのテーマについて仮説を立て、先行研究を調査し、実験や解析を繰り返し、結果を論文や学会発表にまとめるため、研究開発職と接続しやすい経験を積めます。
- 専門分野を深く学べる
- 長期的な研究経験を積める
- 学会発表に挑戦できる
- 論文作成能力を磨ける
- 研究者との連携を経験できる
- 失敗から検証する習慣が身に付く
ただし、大学院に進学すれば自動的に有利になるのではなく、研究を指示通りに進めただけでは、自分の判断や貢献を面接で十分に示せないことがあります。
進学を選ぶ際はJAXAへの就職だけを目的にせず、深めたい専門分野があるか、研究生活に適性があるか、進学によってどの能力を伸ばすのかまで考える必要があります。
宇宙航空系の専攻は必須ではない
JAXAは公式FAQで、宇宙航空分野を専攻していなくても応募でき、毎年、宇宙航空分野以外を含む文理の幅広い分野から採用していると説明しています。
人工衛星やロケットは一つの学問だけでは完成せず、構造、材料、熱、流体、電力、通信、制御、ソフトウェア、データ解析、安全管理など多数の専門領域を組み合わせて開発されます。
さらに、地球観測、宇宙環境利用、生命科学、情報セキュリティ、施設整備、産業連携なども業務に含まれるため、大学で宇宙を直接扱っていなくても知識を生かせる場面があります。
重要なのは専攻名に宇宙という言葉があるかではなく、自分の学問がJAXAのどの課題に役立つのかを調べ、共通する技術や考え方を具体的に説明できることです。
例えば機械工学なら熱や構造、情報系なら組込みシステムやデータ処理、化学なら推進薬や材料、気象学なら地球観測というように、自分の専門から事業への橋を架けると志望理由に説得力が生まれます。
文系学部からも応募できる
JAXAには技術系職員だけでなく、経営企画、総務、法務、知的財産、輸出管理、人事、国際、広報、教育、調達、財務、予算、事業開発などを担う事務系職員がいます。
公式の職種紹介では、事務系職員の学生時代の専攻として法律、経済、国際、人文科学など多様な分野が挙げられており、文系学生にも応募の道が用意されています。
| 専攻の例 | 接続しやすい業務 | 示したい能力 |
|---|---|---|
| 法律 | 法務や契約 | 論点整理とリスク判断 |
| 経済や経営 | 予算や事業開発 | 数字を基にした意思決定 |
| 国際関係 | 国際協力 | 交渉力と異文化理解 |
| 文学や社会学 | 広報や教育 | 社会への伝達力 |
| 情報系 | 事業推進や管理 | 業務改善とデータ活用 |
事務系は技術を開発しない補助職ではなく、多数の関係機関を調整し、予算や制度を整え、プロジェクトを社会に実装する役割を担うため、宇宙への憧れだけではなく組織運営への理解が求められます。
理系学生が事務系へ応募することも可能ですが、技術系との併願はできないため、自分が専門技術で貢献したいのか、組織や事業を動かす側で貢献したいのかを整理して選ぶ必要があります。
大学名より重視したい選考材料

JAXAの応募資格を満たした後に問われるのは、大学名そのものよりも、これまでの学びや経験を通じてどのような能力を身に付け、入構後にどのような貢献ができるかです。
高度な専門知識があっても、研究内容を専門外の人に伝えられない、チーム内で役割を果たせない、社会的な目的を理解していないという状態では、大規模なプロジェクトに適応できる人物とは評価されにくくなります。
専門性、課題解決力、協働経験、公共性への理解を一つの流れとして示すことで、所属大学に頼らない応募書類と面接回答を作れます。
専門性を仕事へ結び付ける
選考で専門性を伝えるときは、研究テーマの名称や使用した装置を詳しく並べるだけでなく、その知識がJAXAの事業でどのような課題の解決に役立つのかまで説明する必要があります。
面接担当者が必ずしも自分と同じ分野の専門家とは限らないため、研究背景、課題、方法、自分の工夫、結果、仕事への応用という順番にすると内容を理解してもらいやすくなります。
- 研究が必要とされる背景
- 解決しようとした課題
- 自分が担当した範囲
- 採用した手法の理由
- 失敗後に行った改善
- 得られた成果や学び
- JAXA業務への応用
研究テーマが宇宙と直接関係しない場合も、厳しい環境での耐久性、限られた計算資源での処理、誤差の少ない計測など、共通する課題を探せば接点を作れます。
無理に宇宙との関係を作るのではなく、自分の専門を正確に理解したうえで、応用できる部分と新たに学ぶ必要がある部分を分けて話す姿勢が信頼につながります。
成果より過程を説明する
学生時代の研究や活動では大きな受賞歴や派手な成果がなくても、困難な状況で何を考え、どのような選択を行い、結果を受けてどう改善したかを具体的に説明できれば評価材料になります。
宇宙開発では長期間にわたるプロジェクトの中で想定外の問題が発生する可能性があるため、一度の成功よりも、事実を確認して原因を分析し、関係者と協力して修正する姿勢が重要です。
| 弱くなりやすい説明 | 改善した説明 |
|---|---|
| 研究を頑張った | 測定誤差の原因を三つに分けて検証した |
| チームをまとめた | 意見の対立を論点別に整理して合意を作った |
| 大会で入賞した | 役割分担を変更して作業時間を短縮した |
| 留学で成長した | 異なる前提を確認して議論の行き違いを減らした |
| 失敗から学んだ | 再発防止の手順を作り次の実験で検証した |
結果だけを強調すると、自分以外の要因で得られた成果に見えることがあるため、課題に対して自分が担った判断と行動を切り分けて伝えることが大切です。
うまくいかなかった経験も、原因を他人や環境のせいにせず、自分が改善できた点と次に取った行動を示せれば、粘り強さや誠実さを伝える題材になります。
公共性への理解を深める
JAXAは民間企業とは異なる国立研究開発法人であり、先端技術の開発だけでなく、公的資金を使う組織として社会への説明責任や安全性、長期的な公共利益を重視します。
そのため、志望動機を宇宙が好きだから、ロケットに関わりたいからという個人的な関心だけで終わらせず、事業が国民生活や産業、科学、国際協力に与える価値まで考える必要があります。
地球観測衛星のデータは防災、気候変動、農業、海洋監視などに活用され、測位衛星や通信技術は社会基盤と関わるため、宇宙開発は日常生活から離れたものではありません。
また、プロジェクトにはメーカー、大学、官公庁、海外機関など多数の関係者が参加するため、自分の関心だけを優先せず、異なる立場を調整して共通の目的に進む姿勢が求められます。
志望する分野について技術的な魅力と社会的な意義の両方を説明できるようにすると、JAXAでなければならない理由を明確にできます。
大学や学部に合わせた準備方法

現在所属する大学や学部を変更できなくても、授業、研究室、課外活動、インターンシップなどの選び方によって、JAXAの選考で伝えられる経験を増やすことは可能です。
航空宇宙工学科だから安心するのでも、宇宙と無関係な学部だから諦めるのでもなく、自分の環境で得られる機会を調べ、志望職種に必要な能力へつなげる視点が大切です。
理工系、文系、大学院進学を検討する学生では有効な準備が異なるため、大学名ではなく目指す仕事から逆算して行動を選びましょう。
理工系は基礎分野を固める
理工系学生は宇宙に関する知識を広く集める前に、自分の専攻の基礎を確実に身に付け、数式、実験、設計、解析などを使って現象を説明できる状態を目指すことが重要です。
宇宙機は一度打ち上げると簡単に修理できないため、技術系職員には華やかな発想だけでなく、根拠を積み重ね、誤差や故障の可能性を慎重に検討する力が求められます。
| 専攻分野 | 生かせる知識の例 | 経験の作り方 |
|---|---|---|
| 機械 | 構造や熱や流体 | 設計製作や解析 |
| 電気電子 | 電源や回路やセンサー | 回路製作や評価 |
| 情報 | 制御や通信やAI | 開発やデータ分析 |
| 材料 | 強度や耐熱や劣化 | 材料試験や観察 |
| 物理 | 力学や電磁気や宇宙科学 | 理論計算や観測 |
| 化学や生物 | 反応や生命維持 | 実験計画や分析 |
授業で学んだ内容を語るだけでは他の学生との差が出にくいため、研究、コンテスト、学生プロジェクトなどで知識を実際の課題に使った経験を作ると効果的です。
特定のソフトウェアや装置を使えることに加え、なぜその方法を選び、結果の妥当性をどう確かめたかまで説明できるようにしておきましょう。
文系は事業を動かす力を磨く
文系学生は宇宙科学の専門知識がないことを過度に心配するより、制度、契約、予算、国際交渉、情報発信など、自分の学問を通じてJAXAの事業を前へ進める方法を考えることが重要です。
事務系職員もプロジェクトの目的や技術的な背景を理解する必要があるため、専門家と同じ計算をするのではなく、基本用語を学び、複雑な内容を関係者へ分かりやすく伝える力を伸ばしましょう。
- ゼミで政策課題を調査する
- 模擬交渉で利害調整を経験する
- 学生団体で予算を管理する
- 広報活動で情報を発信する
- 留学で異文化協働を経験する
- 法律や会計の基礎を学ぶ
- 統計やデータ分析を身に付ける
学生団体の経験を使う場合は代表を務めたという肩書だけでなく、目標設定、役割分担、予算確保、トラブル対応などの実務を具体的に説明する必要があります。
宇宙関連のニュースを追う際も、成功した打ち上げの感想だけでなく、政策、予算、国際競争、産業育成などの視点から考えると事務系らしい志望理由を作りやすくなります。
大学院進学は目的から判断する
JAXAの技術系を志望しているからという理由だけで大学院進学を決めるのではなく、自分が深めたい専門、研究を通じて得たい能力、卒業後に希望する仕事を整理して判断することが大切です。
研究開発に継続して取り組みたい人や、現在の知識だけでは志望分野に届かない人にとって、大学院は専門性と研究経験を高める有効な選択肢になります。
一方で、研究への関心が薄く、事業推進や組織運営を志望する人まで就職実績だけを理由に進学すると、面接で進学理由と志望職種のつながりを説明しにくくなる場合があります。
進学する場合は研究室の知名度だけで選ばず、研究テーマ、指導方針、実験設備、共同研究、修了生の進路を確認し、自分が主体的に研究できる環境かを見極めましょう。
学部で就職活動を行う場合も、将来大学院で得られるはずだった経験を補うため、卒業研究や課外プロジェクトの中で課題設定から検証までを経験しておくことが役立ちます。
JAXAの選考で差が出る対策

JAXAの新卒採用は、公式情報ではエントリー、書類選考、適性審査、面接選考、結果通知という流れで進み、応募時にはエントリーシートや成績証明書などの提出が必要です。
学校推薦は設けられていないため、大学の推薦枠に頼るのではなく、応募者自身が事業を調べ、経験を整理し、志望理由と能力を一貫した形で伝えなければなりません。
選考体験談は参考になりますが、設問や面接形式は年度によって変わる可能性があるため、過去の回答を暗記せず、自分の言葉で説明できる状態を目指しましょう。
事業研究は職種から始める
企業研究では、はやぶさやロケットなど知名度の高いプロジェクトだけを見るのではなく、技術系と事務系の職務内容を確認し、自分が担当したい機能を明らかにする必要があります。
同じ人工衛星に関わる仕事でも、研究、開発、運用、データ利用、安全管理、契約、予算、国際調整では求められる能力が異なるため、プロジェクト名だけでは配属希望として不十分です。
| 調べる対象 | 確認する内容 |
|---|---|
| 職種紹介 | 技術系と事務系の役割 |
| 職員紹介 | 専攻や異動や担当業務 |
| プロジェクト情報 | 目的や関係機関や進捗 |
| 経営理念 | 社会に提供する価値 |
| 事業方針 | 今後重視される領域 |
| 採用FAQ | 応募条件や制度 |
JAXA新卒採用サイトの職種・キャリアや職員紹介を読み、担当業務、異動、関係者、困難だった場面を整理すると、入構後の仕事を具体的に想像できます。
調べた情報をそのまま志望動機へ並べるのではなく、自分の経験と重なる課題を選び、なぜ関心を持ち、どの能力で貢献できるかを説明しましょう。
エントリーシートに一貫性を持たせる
エントリーシートでは、志望動機、研究内容、学生時代の経験、長所などを別々の話として書くのではなく、自分がどのような課題に関心を持ち、どのような方法で向き合ってきたかという軸を通すことが大切です。
宇宙への憧れを中心に書くと他の応募者と似た内容になりやすいため、自分の専攻や経験を踏まえて、JAXAの特定の役割にどう貢献するかまで落とし込みましょう。
- 最初に結論を書く
- 経験を一つに絞る
- 自分の行動を明確にする
- 数字や変化を加える
- 学びを職務へつなげる
- 専門用語を説明する
- 設問間の矛盾をなくす
研究内容を書く際は高度に見せることを優先せず、専門外の採用担当者でも目的と自分の役割を理解できる言葉に置き換えることが必要です。
提出前には、大学のキャリアセンターや研究室の教員など複数の人に読んでもらい、内容を知らない人にも論理が伝わるかを確認すると改善点を見つけやすくなります。
面接では深掘りに備える
面接では用意した志望動機を流暢に話すことより、なぜその大学や専攻を選んだのか、研究テーマをどう決めたのか、失敗時に何を考えたのかといった追加質問に一貫して答える力が重要です。
回答を丸暗記すると予想外の質問で言葉が止まりやすいため、経験ごとに状況、課題、行動、理由、結果、学びを整理し、質問に応じて必要な部分を取り出せるようにしましょう。
技術系では研究内容を短時間で説明した後に、手法を選んだ理由、結果の信頼性、自分の担当範囲などを問われる可能性があるため、研究室内で模擬説明を行うと効果的です。
事務系では利害の異なる相手との調整、公共組織で働く理由、社会課題への考えなどを聞かれる可能性があるため、自分の価値観と行動経験を結び付ける必要があります。
知らない技術や事業について質問されたときは知ったふりをせず、現在理解している範囲と不足している知識を分け、どのように調べるかを誠実に伝える方が信頼を得やすくなります。
学歴に自信がない人の戦い方

大学の偏差値、知名度、研究設備などに不安を感じても、それだけを理由にJAXAへの応募を諦める必要はなく、現在の環境で専門性と行動実績を積み上げる余地はあります。
ただし、学歴は関係ないという言葉だけを信じて準備を軽くするのではなく、競争の激しい選考で自分が選ばれる理由を、大学名以外の材料で作らなければなりません。
不足している経験を把握し、学外の機会も活用しながら、JAXAだけに依存しない進路を設計することが、結果的に落ち着いた選考対策につながります。
行動実績を積み上げる
学歴への不安を小さくする最も現実的な方法は、資格名を増やすことだけではなく、専門知識を使って課題を解決した経験を作り、自分の行動と成果を説明できるようにすることです。
大学内に宇宙関連の研究室がない場合でも、プログラミング、機械設計、データ分析、政策研究、英語発表など、将来の仕事に応用できる能力はさまざまな場所で伸ばせます。
- 卒業研究へ主体的に取り組む
- 学会や研究会で発表する
- 学生プロジェクトに参加する
- コンテストへ応募する
- 共同開発の役割を担う
- 公開データを分析する
- 英語で成果を発表する
活動を増やし過ぎると一つひとつの経験が浅くなるため、志望職種に関係するテーマを選び、一定期間継続して改善した過程を残すことが大切です。
成果物、実験記録、発表資料、ソースコードなどを整理しておけば、エントリーシートを書くときに具体的な事実を思い出しやすくなり、面接での説明にも一貫性が生まれます。
大学外から情報を集める
所属大学にJAXAのOBやOGが見つからない場合でも、公式セミナー、職員紹介、学会、宇宙関連イベントなどを利用すれば、仕事や必要な能力について情報を得られます。
JAXAの公式FAQでは人事部から個別にOBやOGを紹介する制度はないとされているため、大学のキャリアセンターで卒業生情報を確認しつつ、公開されている情報を主体的に集めることが基本です。
| 情報源 | 得られる内容 | 使い方 |
|---|---|---|
| 公式採用サイト | 職種や応募条件 | 事実確認の基準にする |
| 職員インタビュー | 専攻やキャリア | 働き方を具体化する |
| 大学の就職課 | 卒業生の進路 | 訪問可能性を確認する |
| 学会や研究会 | 研究課題や技術動向 | 専門性を深める |
| 選考体験談 | 質問例や進行 | 参考情報として使う |
| 報道発表 | 現在の事業状況 | 志望分野を更新する |
選考体験談には個人の記憶や主観が含まれるため、公式情報と異なる内容を見つけた場合は、必ず公式募集要項を優先する必要があります。
情報収集の目的は採用担当者が好みそうな答えを探すことではなく、実際の仕事内容を理解し、自分の希望や能力と合っているかを判断することです。
宇宙業界全体を視野に入れる
JAXAでなければ宇宙開発に関われないわけではなく、ロケットや人工衛星を製造するメーカー、部品企業、通信会社、衛星データ企業、宇宙ベンチャー、大学や研究機関などにも多様な仕事があります。
JAXAだけに応募先を絞ると、選考への不安から自分を過度に良く見せようとして志望理由が不自然になることがあるため、同じ専門を生かせる組織を比較することが大切です。
民間企業では特定技術の製造やサービス化に深く関われる場合があり、大学や研究機関では一つの研究テーマを継続して追究しやすいなど、組織によって得られる経験が異なります。
複数の進路を調べることで、政策やプロジェクト全体を動かしたいからJAXAを選ぶのか、製品開発に集中したいからメーカーを選ぶのかという判断軸が明確になります。
新卒でJAXAに入れなかった場合も、民間企業などで専門的な実務経験を積み、将来キャリア採用へ応募する道があるため、一度の選考だけで宇宙分野への可能性がなくなるわけではありません。
大学名ではなく準備の質でJAXAを目指そう
JAXAは採用者全体を網羅した大学別の公式実績を公表していないため、インターネット上の大学一覧だけを見て、自分の所属大学からは採用されないと判断することはできません。
公式募集要項では大学院や大学に加えて短期大学、高等専門学校、専門学校なども応募対象に含まれ、宇宙航空分野以外の専攻や文系学部からの応募も可能であることが示されています。
ただし、応募資格の広さは選考が容易であることを意味せず、専門性を職務へ結び付ける力、課題に粘り強く向き合った経験、多様な関係者と協働する力、公的機関の使命への理解を具体的に伝える必要があります。
現在の学歴を変えようとするより、授業や研究を深め、学外のプロジェクトや情報収集も活用しながら、自分がJAXAのどの課題にどの能力で貢献できるのかを言葉にできる状態を作ることが、内定へ近づくための着実な準備になります。


